お掃除機能付きエアコンは
壊れやすい?
「お掃除機能付きなら、
高いエアコンだから安心。」
「上位モデルだから、
長く使える。」
そんなイメージを
持っていませんか?
私は毎日のように、
さまざまなメーカーの
エアコンを分解し、
内部を洗浄しています。
その立場から見ると、
お掃除機能付きエアコンには、
スタンダードエアコンでは
起こりようのない
トラブルが存在します。
理由は、とても単純です。
機械が増えれば、壊れる場所も増える。
今回は、
お掃除機能付きエアコンで
実際によく見かける
トラブルについて、
現場での経験をもとに
お話しします。
そもそも
お掃除機能って何?
お掃除機能付きエアコンには、
フィルターのホコリを
自動で取り除くための
「お掃除ユニット」が
搭載されています。
メーカーや機種によって、
構造はさまざまです。
フィルターそのものを
動かすタイプ。
ブラシやロボットが
左右に移動するタイプ。
集めたホコリを
ダストボックスへ入れるタイプ。
屋外へ排出するタイプ。
いろいろあります。
しかし、
どの方式にも
共通していることがあります。
フィルターを掃除するための
機械が追加されている。
ということです。
便利な機能には
たくさんの部品が必要です
お掃除ユニットには、
モーター、
ギア、
センサー、
スイッチ、
配線、
可動部品など、
さまざまな部品が
使われています。
当然ですが、
それらがなければ
自動では動きません。
しかし、
ここで少し考えてみてください。
スタンダードエアコンには、
そもそも必要のない部品です。
お掃除機能を
追加する。
↓
部品が増える。
↓
機構が複雑になる。
↓
故障する可能性のある
部品も増える。
とても単純な話です。
実際によく見る
お掃除機能のトラブル
私が現場で見てきた中でも、
お掃除機能に関する
トラブルは珍しくありません。
例えば、
お掃除ユニットが動かない。
途中で止まる。
変な音がする。
フィルターがズレる。
フィルターを巻き込む。
ホコリを回収できない。
定位置まで戻らない。
エラー表示が出る。
など。
もちろん、
すべてのお掃除機能付き
エアコンが
必ず故障するわけでは
ありません。
長期間、
問題なく動いている機種も
たくさんあります。
しかし、
ここで大切なのは、
スタンダードエアコンなら、
これらのお掃除機能特有の
故障そのものが存在しない。
ということです。
小さなスイッチひとつでも
エアコンは止まります
お掃除ユニットには、
小さなスイッチが
使われています。
一般的には、
マイクロスイッチ、
リミットスイッチなどと
呼ばれる部品です。
例えば、
フィルターが動く機種なら、
お掃除が終わったあと、
フィルターが
正しい位置まで戻ったことを
確認する必要があります。
ロボットが左右に
動く機種でも同じです。
お掃除が終わり、
ロボットが
定位置まで戻ったことを
エアコン側が
確認しなければなりません。
その位置を確認するために、
小さなスイッチが
使われる機種があります。
正常な位置まで戻る。
↓
スイッチが押される。
↓
エアコンの基板へ
「戻りました」
という信号が送られる。
非常に小さな部品ですが、
重要な役割を
持っています。
そして、
この小さな部品が
正常に働かなければ、
実際にはユニットが
正しい位置に戻っていても、
エアコン側は
「戻っていない」
と判断する場合があります。
パナソニック製で私が
何度も見てきた症状
ここからは、
特定メーカーの話になります。
私はこれまで、
パナソニック製の
お掃除機能付きエアコンで、
お掃除ユニットの
位置検知に関係する
スイッチ周辺のトラブルを
非常に多く経験しています。
代表的なのが、
タイマーランプが点滅し、
お掃除機能に関係する
エラーが出る症状です。
パナソニック製では、
H51
H52
などの表示を伴う
トラブルを見ることがあります。
ただし、
エラーコードだけを見て、
すべて同じ部品が原因だと
断定することはできません。
フィルターの状態や、
お掃除ユニットの動作、
その他の原因も含めて、
実際に確認する必要があります。
他メーカーでは
ほとんど経験していない
ここは、
あくまで私自身の
現場経験です。
私がこれまで担当した中では、
他メーカーのお掃除ユニットで、
同じような
位置検知スイッチそのものが
原因となるトラブルを
ほとんど経験していません。
ところが、
パナソニック製では、
同様の症状を
何度も見てきました。
中には、
設置から数年程度の機種で
症状が出ていたケースも
あります。
もちろん、
使用環境や個体差もあります。
すべての製品に
同じ症状が起きると
言っているわけではありません。
しかし、
毎日のように
エアコンを分解している
私の経験としては、
「珍しいトラブル」
とは感じていません。
小さな部品でも
修理は小さく済むとは限らない
こうしたトラブルで
難しいのが、
原因となる部品が
小さかったとしても、
修理まで簡単とは
限らないことです。
お掃除ユニットは、
モーターやギア、
配線などが組み合わされた
複雑な構造になっています。
小さな部品ひとつへ
たどり着くためにも、
ユニットをかなり細かく
分解しなければならない
機種があります。
また、
部品単体ではなく、
お掃除ユニット一式での
交換になるケースもあります。
つまり、
壊れた物は小さくても、
修理は大きくなることがある。
これも、
複雑な機構を持つ
エアコンならではの問題です。
エアコンクリーニング後に
症状が出ることもあります
これは、
私たちクリーニング業者にとっても
非常に難しい問題です。
何年も使われてきた
お掃除機能付きエアコン。
洗浄するために分解し、
作業後に組み立てる。
そして、
そのタイミングで
以前から劣化していた部品に
症状が出ることがあります。
当然、
お客様から見れば、
「洗う前は動いていたのに、
洗ったら壊れた」
となります。
そう思われるのも
無理はありません。
だからこそ、
私たち施工する側も、
お掃除ユニットの動作確認には
非常に気を使います。
しかし、
長年使用されてきた
電装部品や可動部品は、
新品ではありません。
クリーニングによって
エアコン内部の汚れは
落とすことができます。
しかし、
経年劣化した部品まで
新品に戻すことはできません。
ここは、
ぜひ知っておいてほしい
部分です。
高機能になるほど
問題は「故障」だけではない
そして、
私がお掃除機能付きエアコンを
積極的におすすめしない理由は、
故障だけではありません。
機能を追加する。
↓
部品が増える。
↓
機構が複雑になる。
↓
空気の流れを
邪魔する物も増える。
↓
汚れが溜まりやすくなる。
↓
さらに、
故障につながる部品も増える。
↓
スタンダードには存在しない
トラブルまで増える。
これが、
実際に内部を見続けてきた
私の考えです。
スタンダードは
「機能が少ない」のではない
スタンダードエアコンを見ると、
「安いモデル」
「下位モデル」
「機能が少ないエアコン」
というイメージを
持つ方もいると思います。
私は、
そんなふうには
考えていません。
スタンダードは、
壊れる可能性のある物が少ない。
そして、
汚れの原因となる物も少ない。
私は、
それを大きなメリットだと
考えています。
高機能=上位?
シンプル=下位?
高機能=上位。
シンプル=下位。
私は、
そんなふうには
考えていません。
毎日のように
エアコンを分解し、
汚れや故障を
見ている立場からすると、
使わない機能のために
価格が上がり、
汚れや故障の原因まで
増えるのであれば、
私には、
「価値がある」
とは思えません。
むしろ、
余計な物が付いていない。
だから、汚れにくい。
だから、壊れる場所も少ない。
そして、
価格も抑えられる。
私がスタンダードエアコンを
好むのは、
安いからではありません。
シンプルな構造が、
一番理にかなっていると
思っているからです。
ただし
暖房を重視する家庭は別の話
ここまで読むと、
「じゃあ全部スタンダードで
いいんじゃないの?」
と思うかもしれません。
しかし、
ひとつだけ、
私も簡単には
答えられない部分があります。
それが、
冬の暖房性能です。
エアコンで暖房すると、
外気温や湿度などの条件によって、
室外機に霜が
付着することがあります。
その霜を溶かすために行うのが、
霜取り運転です。
霜取り運転に入れば、
一時的に暖房が弱くなったり、
温風が止まったりすることが
あります。
そして、
低温時の暖房能力や、
霜取りに対する制御などは、
機種によって違います。
暖房性能を重視した
高性能モデルには、
冬場の快適性を高めるための
さまざまな技術が
使われています。
ここは、
高性能モデルの
大きなメリットになり得ます。
でも欲しい性能だけを
選べないことがある
私が難しいと感じるのは、
ここです。
冬の暖房性能は欲しい。
でも、
その性能を求めて
上位モデルを選ぶと、
お掃除機能など、
自分には必要ない
付加機能まで
一緒に付いてくることがあります。
つまり、
天秤にかける必要があります。
暖房時の快適性を
優先するのか。
それとも、
シンプルな構造による
汚れにくさや、
故障箇所の少なさを
優先するのか。
どちらを重視するかは、
その家庭の使い方によって
変わります。
私なら
それでもスタンダードを選びます
ちなみに、
私自身も冬場は、
エアコン暖房を
メインで使います。
それでも、
私なら、
スタンダードエアコンを
選びます。
霜取り運転に入る可能性も、
最初から承知したうえで
選びます。
そして、
霜取り運転に入ったときや、
エアコンだけでは
寒いと感じるときだけ、
別の暖房器具で補います。
普段は、
シンプルなエアコンに任せる。
苦手な場面だけ、
別の暖房器具で補ってあげる。
ひとつの機械に、
何もかもやらせようとしない。
私は、
この使い方が好きです。
必要な「性能」と
欲しい「機能」は別物です
私がエアコンを選ぶとき、
大切だと思っているのは、
ここです。
必要な性能には、
お金を払う。
でも、
使わない機能には、
お金を払わない。
冷房能力。
暖房能力。
低温時の性能。
省エネ性能。
こうしたものは、
家庭によって必要性が
変わります。
一方で、
便利そうに見える機能が、
本当に自分の生活に
必要なのか。
そこは、
一度考えてみても
いいと思います。
「付いている方が上」
とは限りません
エアコンは、
毎年のように
新しい機能が追加され、
高機能になっています。
便利な機能を
必要としている人にとっては、
もちろん、
それが価値になります。
でも、
必要としていない人にまで、
必ず価値があるとは
私は思いません。
機能が増えれば、
構造も複雑になります。
構造が複雑になれば、
汚れ方にも影響します。
そして、
故障する可能性のある
部品も増えます。
だから私は、
エアコンを選ぶとき、
「何が付いているか」
だけではなく、
「何が付いていないか」
も見てほしいと思っています。
シンプルなのには
理由があります
スタンダードエアコンは、
派手ではありません。
自動でフィルターを
掃除してくれない。
たくさんの便利機能も
付いていない。
でも、
だからこそ、
構造がシンプルです。
そして、
そのシンプルさには、
ちゃんとメリットがあります。
汚れの原因となる物が少ない。
故障する可能性のある物も少ない。
クリーニングもしやすい。
維持費も抑えやすい。
私が、
スタンダードエアコンを
好む理由は、
そこにあります。
安いから選ぶのではありません。
シンプルだから選ぶ。
毎日のように、
さまざまなエアコンを
分解しているからこそ、
私は、
シンプルな構造が
一番理にかなっている。
そう考えています。
エアコン選びで
迷ったら
新しいエアコンを買うとき、
「どれを選べばいいか分からない」
と迷う方はとても多いです。
家電量販店へ行けば、
高機能な最新モデルが
ずらりと並んでいます。
もちろん、
最新機能に魅力を感じるなら、
それを選ぶのも正解です。
でも、もしあなたが、
汚れにくさや、
壊れにくさ、
お手入れのしやすさを
大切にしたいのなら。
一度、
「スタンダードエアコン」という
選択肢にも
目を向けてみてください。
シンプルな構造の強さを、
きっと実感できるはずです。
今のエアコンの調子が
気になるときは
お掃除機能付きエアコンを使っていて、
「最近、変な音がする」
「ホコリが取れていない気がする」
「奥の方にカビが見える」
そんな場合は、
お掃除ユニットの不具合や
内部の汚れが原因かもしれません。
複雑な構造のため、
ご自身での分解は
故障のリスクが高く危険です。
気になるときは、
無理をせずご相談ください。
実際の現場も見てみる
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